エジる

エジプト現代小話、古代エジプト、観光、アラビア語、レシピなどエジプトをエジるブログです



家で牛さばいちゃうの??犠牲祭イード・アル・アドハー

今日は、イスラム教の犠牲祭(イード・アル・アドハー)なの。

だから、エジプトを含め世界各国のムスリムイスラム教徒)たちは、こんな言葉を言い合ってお祝いしているはずよ。

 

イード ムバーラク! (イード おめでとう!!)

 

 

f:id:tokiwoirodoru:20160912100632j:plain

イード・アル・アドハーはアッラー(神)への犠牲をささげたことを記念する日ね。 

預言者イブラヒーム(アブラハム)がアッラー(神)から自分の息子を犠牲として捧げるようお告げを受けたの。まぁ!

でも、イブラヒームがまさに愛する息子を殺そうとしたとき、神からやめるようお告げがあって、代わりに羊を犠牲にするようにイブラヒームに与えられたの。神はイブラヒームを試したってお話。

あら?イスラムの預言者ってムハンマドじゃなかった?って思ったかしら。これは、イスラムでは、ユダヤ教キリスト教の預言者たちも預言者と認められているからなの。

 

ってことで、羊を屠って捧げこの日をお祝いするのね。

でも、羊だけじゃないのよ。牛や山羊、ラクダもね。それは家によって違うんだけど、余裕のあるご家庭では大きな牛だったりするわけ。

 

お肉は貧しい人にも分けられるの。こんな風に決まってるのよ。

1/3は貧しい人へ。

1/3はご近所や、自分の口には入らないだろうと思われる距離感の親戚へ。

1/3は自分の家族で。

田舎だったら、だいたい分かるじゃない、困ってるなっていうご家庭が。そういうお家へ配られるのよ。都会のカイロ辺りはちょっと事情が違って、モスクに持って行くとちゃんとそういう人たちに配ってくれるの。

 

犠牲祭・・なんて聞くと何だか怖いイメージだけど、実際はこころが温まるお祭りなのよ。だから、この日は余裕のある人も、貧しい人もみーんなお肉をいただいてお祝いするのね。

お祭りと言っても、日本で言えばお正月というような雰囲気かしら。

 

この日は、朝みんなでお祈りをするの。一般的には、朝起きたら入浴してこざっぱりしてから、一番キレイだったり、新しい服装に着替えたりしてモスクに出かけるのね。

普通はモスクでお祈りするんだけど、こういうお祭りの日は大勢過ぎて入りきらないから、広場みたいなところで行われたりするのよ。

映像で見たことあるんじゃないかしら?大勢が並んで一斉に祈っているところ。 

 

 

f:id:tokiwoirodoru:20160912130220j:plain

 

お祈りが終わると、主にお父さんかしら?家族の中の男性よね、動物を屠るのは。そしてさばいていくの。

ん?どこでって?

でよ。だいたいご自分の家の前。玄関だったりもするわね・・・

それで、捌かれたお肉はお母さん、女性陣によって美味しいお料理へと姿を変えるってわけ。それから、お肉をいただいて、あとは親戚とか挨拶にまわったりね。

子どもたちはお年玉的なお小遣いをもらえるの。学校や会社もお休みになるから、みんなそれぞれが楽しく過ごしてることと思うわ。こうやって書いている今もね。

 

 

そこで、犠牲祭ってことで、牛のさばき方なんて簡単に説明してみようかな?なんて思うの。

 

残酷?

そうかもしれないわね。でもね、本当に残酷なのって食べもしないで捨ててしまったりすることなんじゃないかしら?って思うわ。 

これを読んで、お肉を食べられなくなるって思う人がいるかもしれない・・

でも、これからはもっと大事に食べよう、残さずに食べようって思ってくれる人がいたらいいな、なんて気持ちで書こうと思うの。それは自分自身にも言っておきたいこと。

 

 

注意!! (無理な人は読まないでね)

 

って、ことで早速。(牛で説明するわ)

牛は、自分の家で飼育してるって家族もいるし、買ってくる家族もいるわ。専門で捌いてくれる人もいるのよ。捌く場所もあったりするの。でも、そこはお祝い。自分の家の前で、自分たちの手によって捌きたいって思う人も多くいるのよ。

イスラムでは、動物を屠るときやり方が決められていて、

鋭く切れるナイフで頸動脈を切るの。

このとき、アッラーの御名を唱えなくてはならないのよ。

f:id:tokiwoirodoru:20160912134608j:plain

もちろん、たくさんの血が流れ出るから容器なんかに入れてね。

ちなみに、ケニア~タンザニアに暮らすマサイ族は、牛の血を飲むって言うわ。でも、イスラムで血液はハラーム(禁じられたもの)だから、飲んだりはしないのよ。

 

しばらくして動かなくなるまで待つのよ。

それから、皮と肉をはがすのね。

脚のあたりの皮をめくって、風船を膨らますようなイメージね、何でそうやるのかはよくわからないんだけど、とにかくフーッって吹いて空気を入れて膨らませるの。

膨らむみたいよ・・・

膨らんだら、たたく。(これが重要らしい)

その後、皮をはがす専用のナイフのようなものではがしていくの。

 

f:id:tokiwoirodoru:20160912134621j:plain

このはがし方が難しいらしく、上手にやらないとね、キレイに一枚の皮にならないの。あと、肉に皮がついてたりしたら、お料理する人も、分けてもらう人も嫌よね。

皮はがしはポイント高いのよ。上手、下手の差がここで出るってわけ。

f:id:tokiwoirodoru:20160912134644j:plain

 

皮はモスクに持って行くと、モスクでまとめて売って、そのお金はまた貧しい人のために使われたりするの。こうやって、イスラムの人たちはお互いに助け合っているのよ。

 

さて、皮もはがしたら次は内臓ね。

ここでも重要なポイントがあって、間違って切ってしまうと他の内臓にまで苦い味がついてしまったりするので、”苦い部分” には気を付けて切り取らなくてはいけないの。

 

取り出した内臓は、胃や腸の中に残っているものを出し、キレイに洗うの。

ここはお母さん、女性陣のお仕事ね。

 

f:id:tokiwoirodoru:20160912134631j:plain

 

あとは、肉と骨を外したりして、一番いいお肉を貧しい人たちに分けてあげるんだそうよ。

 

それから、忘れちゃいけないのが、脳。

硬い頭蓋骨をカチ割って、脳みそを取り出す。 

f:id:tokiwoirodoru:20160912134654j:plain

 

余すところなくいただく。

これが牛のさばき方の簡単な説明よ。

 

さっきまで生きていた動物の皮をはぎ、内臓をとりだし、お肉として食べるっていうことは、こういうことなのね。

 

パックに入ったお肉しか見たことがない私には、こうして書いていること自体がとても衝撃的なことで、書くにあたって想像するじゃない?で、想像しては力が抜けて、また想像しては顔をしかめて、そんな繰り返しだったわ。

 

え?楽しそうに書いてた?

 

・・・・。

 

 

さ、明日は焼肉にしよっと♪

 

あ、ちなみに脳みそは揚げて食べると美味しいらしいわよ!